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magazine2017年2月号: 「ショパン」 記事記載

ピアノ専門雑誌「ショパン」2017年2月号に昨年11月6日のヤマハホールでの

リサイタル評を載せて頂きました。ご笑覧下さいませ。




「華やぎと大胆な表現力」



幼少より家族と共に渡米、渡欧。パリでは名匠ムニエ女史の薫陶を受けた寺田の演奏は、洗練された感性がもたらす華やぎと、大胆で自由な表現が表現力に満ちていた。プログラミングも、彼女の持ち味が充分発揮される構成で、1曲目リスト《ウィーンの夜会》のダイナミックなプロローグと共にコンサートの幕が上がった。続くプーランクの《即興曲》2曲はパリのエスプリを伝え、とりわけ第15番〈エディット・ピアフを讃えて〉は、心に染み入るメロディーが秋の風情に溶け込むよう。ロシアのものに移り、ラフマニノフの《前奏曲》作品32-23においてはロシアの荒涼たる原野のイメージと哀愁を、作品23-5では荘厳でドラマチックな世界を、練習曲《音の絵》作品33-8は重く深い叙情を、作品39-4では独特の民族的色彩を、それぞれ繊細かつ大胆に表現し、作品の個性に迫る。
ゴドフスキー編曲サンサーンスの《白鳥》は、難曲であるが、自然体の美しさが秀逸。前半のトリ、リストの《リゴレット・パラフレーズ》は、客観的な構成力が今後の課題かもしれないが、荘厳なヴェルトゥオージティと共にドラマを盛り上げて行く演出がみごと。後半は、シューマンの《謝肉祭》。彼女は音楽の言葉を持っており、時に軽妙に、時に劇的に語りかけ、聴衆を引っ張っていく。大きなフレージングと巧みなルパート。そしてエレガンスと自己主張を貫く果敢さも備わり、シューマンのロマンティシズムを伝えていた。
(2016年11月6日 ヤマハホール)
藤巻暢子
magazine2012年3月号: 「ショパン」 記事記載

筆者は10年ほど前に初めて彼女を聴いたとき、そのスケール感に強い印象を受ける一方、粗削りな部分も散見され、ここに解釈の精緻さと表現のきめ細かさが加わればもう一段上を期待できると思ったものだが、久々に拝聴してその予感が間違っていなかった事を知った。  冒頭はリスト。<愛の夢>第3番ではクライマックスへの登擧と下山の設計がみごと。バラード第2番では海の唸りを思わせる迫真のバスが響く。続くドビュッシーは<月の光>と<雨の庭>。後者が秀逸。テンポの速い曲のほうが彼女の持つゆたかな音色のバレットが生きるようだ。いよいよ、岩崎淑が低音部にまわったラヴェル<ラ・ヴァルス>。あたかも4本の手を持つヴィルトゥオーゾが弾いているかのように、リズムの齟齬のない快心のアンサンブルである。それでいて、両者の音色感の違いが作品の奥行を深くした。後半はムソルグスキー<展覧会の絵>。<グノム><ヴィドロ><ゴールデンベルクとシュミイレ>、そして終盤2曲に彼女の大胆でアグレッシブなピアニズムが炸裂した。
(1月4日東京文化会館小ホール)
萩谷由喜子
magazine2012年3月号: 「音楽現代」 記事記載

寺田まりがデビュー15周年記念リサイタルを開いた。前半は寺田自身の感謝を込めた挨拶に続きリストが2曲演奏され、まずは「愛の夢」第3番。歌心に満ちた華麗なピアニズムを披露した。次のバラード第2番ロ短調でも寺田の表現力はなかなかのもの。轟然たる低温といい、最後の魂の平穏まで多彩な音のドラマを構築していた。さらにドヴュッシーも2曲で、夢幻的な「月の光」と鮮烈な「雨の庭」の対比が素晴らしい。そして恩師岩崎淑が登場、寺田とのトークに続き連弾によるラヴェル<ガーバン編>「ラ・ヴァルス」。連弾版は筆者も初めてだが若干窮屈そうなものの一体感は増し好ましかった。 後半のムソルグスキー/組曲「展覧会の絵」では寺田の雄弁な表現力が全開。オケ版にも劣らぬ華麗で色彩的な名演が繰り広げられた。アンコールもまずグルック「精霊の踊り」で聴衆を魅了。そしてモーツァルト/トルコ行進曲ではアレンジで遊びに遊び、最後はクライスラー「愛の喜び」で酔わせた。
(1月4日東京文化会館小ホール)
浅岡弘和
magazine2010年4月号: 「ショパン」 記事記載

全体的に柔らかな音色に包まれた表情豊かなピアノで、丁寧に、心込めて音を積み重ね、奏でていたのが印象的であった。 ショパンは、いずれの作品も柔軟でまろやかで魅惑的な演奏であったが、そのうえでさらに麗しい音色とぺダリングの繊細さへのこだわりが持てるようになると、より味わい濃いものになるだろう。寺田まり曰く「子どものころから、私の心にとても近いものを感じていた」というシューマンでは、この曲のめくるめく変幻すべてを響かせて、ロマン的魂の冒険の世界を自在に表現していた。
〈1月12日・東京文化会館(小)〉
横堀朱美
magazine2010年2月号: 「音楽の友」 記事記載

寺田まりは、エッセン音大、パリ、エコール・ノルマル音楽院などで学び、独奏や室内楽などを中心に国内外で活躍している。「ショパンとシューマン生誕200周年記念リサイタル」と題し、メモリアル・イヤーならではのプログラミング。前半はショパン「ノクターン第1番」「バラード第1番」「ワルツ第7番」「ノクターン第20番」「舟歌」など、後半がシューマン(クライスレリアーナ)。まずは、心に秘めた繊美な質感を「ノクターン第1番」で聴かせ、そしてバラード、ワルツなどとショパンのピアニズムの精髄をちりばめながら、あたかも物語的構成を垣間見せるかのように聴き手を巧みにショパンの世界へと誘う。欲をいえば、感情起伏の動線を頂きまで描ききる彼女なりのより冴やかなショパン像が欲しかったといえなくもないが、転じて後半の〈クライスレリアーナ〉では、俊敏かつデリケートなニュアンスにより玄妙な陰影を醸しつも、確信に満ちた生気が漲り顕然なシューマン像を聴かせた。特に第7曲ゼア・ラッシュは楽曲と一体化した寺田の能弁さが際立ち圧巻であった。
〈1月12日・東京文化会館(小)〉
高山直也
magazine2010年1月号:ショパン誌インタヴュー掲載
magazine2010年1月号:音楽の友記事掲載
magazine2010年1月号ムジカノーヴァ
radio2009年12月19日ラジオ:ソーシャルキャピタルWAVE(SCN)出演
2radio009年12月10日ラヂオつくば(FM84.2)出演
tv2009年3月2日NHK水戸出演
radio2009年3月2日ラヂオつくば(FM84.2)出演